ごく、個人的な雑感 上田幹男

この広報に、こんな文章を寄せて良いものなのだろうかと、書きながらも、迷っています。

けれども、「上田さんの文章は、のし紙みたいなもので良いから・・・」という言葉を思い出して、やっぱり書こうと考えています。

REVIネットとアイパートナーの事業統合は、数年前から、みなで話をしていたものの、しかるべき時期が来なかったのか、本格的な話し合いが進み出したのは、昨年のことだったでしょうか。

どこかのだれかではないけれど、会長をさせていただいた当初から、「REVIネットをぶっ壊す!」までは言わないものの、県内の状況を見渡したとき、アイパートナーさんとの事業統合は、必須のものなのだろうと思っていました。

ですので、今回の発展的な事業統合については、最後の会長として、アンカーランナーとして、なんとか襷をゴールまで運んだ気分でいるところです。

最後まで拍手をいただいたみなさまに、改めて感謝申し上げます。

そして、新たなスタートを切る、新しいREVIネットにも、どうぞ続けて拍手をいただければと心よりお願いするところであります。

REVIネットの活動には、盲学校での実践とか、自分の歩んで来た道筋とか、そういうものを考えながら、関わらせていただきました。

視覚障害を持つ人としての思いを実現させていくための、とてもすばらしい機会を与えていただいて、実際のところ、リハビリテーションしていただいたのは、他ならぬ自分自身だったのではなかったかとも思っています。

REVIネットの意義とか評価とか、この事業統合の意味とか評価とか、そういうことは、これからの三重県の視覚リハに関わる方々にお任せするとして、人と人のつながりの中に、「参加」し「活動」していく、そのための入り口であり、場であったのが、僕にとってのREVIネットだったのかもしれないと、今は、思っています。

新しいREVIネットにも、参加とか活動とか、そういう視点を大切にした取り組みを行っていただければと、切に願うところであります。願ってばかりいないで、そう、そうなるように参加し活動する必要があるのでしょう。

さて、統合が本格的になってから、とりとめもなく思い出す詩があります。

河合酔茗「譲り葉」です。

――――――

子供たちよ。 これは譲り葉の木です。 この譲り葉は 新しい葉が出ると 入れ代わって古い葉が落ちてしまふのです。

こんな厚い葉 こんな大きな葉でも 新しい葉が出来ると 無造作に落ちる 新しい葉に命を譲って・・・・。

―――――――

ある面、思い出しながら、古い葉が落ちるというイメージがあって、少し寂しい気持ちにもなっていました。

「のし紙」のための文章を書こうと、改めてこの詩や譲り葉について調べてみました。

この詩は、親から子への言葉、正に、古い世代から新しい世代への送辞なのですね。

そして、この木の花言葉は、「若返り」。

ここまで書いてきて気づきました。古いREVIネットから、新しいREVIネットへ、譲り葉の詩を、わたしからも送ることができそうです。


REVIネット情報第8号の主な内容


・「REVIネット情報」のバックナンバーインデックスにもどる  REVIネット三重のページトップへ