点字教室近況報告

平成12年度に鈴鹿市社会福祉協議会主催の点字教室が発足しました。

14年度には桑名市児童・障害福祉課の主催で、そしてアスト津では、平成15年度から各地の希望者にREVIネット主催の点字教室を開催しています。

REVIネットとしては、訪問指導を念頭において発足しましたが、鈴鹿市社協さんが、熱心に中途失明者の社会復帰に取り組んでいただいていましたので、何度か点字教室を始めていただけないかと勧めてみたところ、思いがけなく早い時期に点字教室が実現する事になりました。

最初は、心当たりの方たちに無理やりお願いして生徒として参加していただいていましたが、その方達の口コミで少しずつ生徒さんも増え、また、とってもラッキーな事に、ガイドヘルパーとして手引をして下さっていた方たちが、点字も覚えたいと申し出て下さって、触読のボランティアとしての勉強も同時に進める事が出来ました。点字の触読は、何年がかりで取組まなければなりませんし、若いほど有利な中で、60代後半の方もいましたが、皆さんとっても頑張って宿題もしていただきましたので、予想以上の成果が上がっています。

点字の学習は、個別で行うより教室方式がベストとは聞いていましたが、生徒さん同士のコミュニケーション、生徒と指導者の交流などがあって、1対1が足し算だとすると、教室は人数分の掛け算だと言ってもいいほどの、プラスαがあって、和やかで楽しい教室になっています。最初はしぶしぶ始めた方たちも、今ではすっかりベテランです。進学などで途中で止められた方はありましたが、殆どの方が続けて学んでいただいています。

各教室でも新入の方もありますが、最初に始められた方たちは、今話題のベストセラー「脳を鍛える大人の音読ドリル」の中の名作の音読と、写し書き。宿題の成果をタイムを計っています。一頁を3分台後半で読める方から、少し時間がかかる方も、20分以内で読めています。記憶力を高めるために前頭前野の活動を活発にするのに音読は大変効果的なのだそうで、一石二鳥を狙っています。

何より嬉しい事は、点字を学ぶ事によって、何事にもとっても積極的になられる事です。それは点字と限った事ではないと思いますが・・・。

その結果として、福祉機器展や美術鑑賞など積極的に地域に出かけたり、ボランティアを楽しんだりと、社会的な活動に目が向けられる事になり、嬉しい事この上ない成果だと思っています。

勿論一番大きな活動の原動力が、発足の当初から影に陽にいつも変わらぬ暖かさで接して下さっているボランティアの皆さんのご協力があっての事だと、改めて感じています。

日本ライトハウスの坂本先生が、一人でも多くの方が点字が読めるようになって欲しいと、著作権のこと等面倒な事はいいからと資料を提供して下さったご好意に、精一杯報いられるように頑張っていきたいと思います。               (文責 宮本治子)


REVIネット情報第8号の主な内容


・「REVIネット情報」のバックナンバーインデックスにもどる  REVIネット三重のページトップへ