「みんなで語ろう美術鑑賞のつどい」の報告

               平成16年8月22日

アドバイザー 日野あすか氏(Earth color代表)

「障害者と芸術をとおしてコミュニケーション」を目指しての活動、お茶会、ダンスワークショップ、聞香体験、陶芸、寄席など、芸術のみにこだわらず幅広いガイドツアーを実施。兵庫県立美術館の美術鑑賞、作品参加はビデオでの報告でした。本職は高校の美術の先生、専攻は建築という、若い女性でちょっと意外な外見の日野さんから意外な、楽しい企画が生まれているようです。

ゲスト 岡真澄氏(埼玉県立盲学校教諭)

エイブルアートジャパン(東京)の活動によって、東京都立美術館の「一日障害者鑑賞の日」の取り組み、個人的には静岡県立美術館のロダン館の鑑賞、事前申込によって触れる。「手から伝わるものがあり、とても感動した。金属が硬いはずなのに、やわらかさを感じた。」浜松楽器博物館では、パンフレットに点字が打ってあって感動した。公的な館で点字が用意してないことが問題。障害者自身が啓発の意味も含めて、点字資料を請求してみたらどうか。福祉政策は随分手厚くなっているが文化面ではまだまだ。福祉の中の文化性と文化の中の福祉性を合わせて、自分たちにとって豊かで快適な生活のうるおいが高まるようになればいい。

(千葉でのリハ研で初対面の岡さん、実は三重盲出身、しかも北勢町の出身と聞いて、すっかり盛上ってしまいました。障害者の美術鑑賞に関しての造詣の深さに感激)

『美術鑑賞を楽しむ会プラスα』の皆さん 参加者9名

「美術館にいっぱい来て欲しい、楽しんで欲しい、そんな気持で私たちに何か出来ないか勉強してきた。自分自身が勝手に楽しんじゃおう、ということで専門的な勉強をしている訳ではないので、もっと勉強していきたい」

「平面絵画をどう表現したらいいか、言葉が中々見つからない。お互いに話をすることによってイメージが近づいてくる、描かれたものとは違うかも知れないが、作品の楽しさは伝わる。回を重ねて的確な言葉が使えるように感想を聞き、少しずつ育っていきたい。いいものを鑑賞する楽しさを見つけて欲しい。」

☆参加者から、美術鑑賞に関する沢山の意見や質問が出された。プラスαの皆さんの本音の悩みなども飛び出して、視覚を補う美術鑑賞の分野は今スタートしたという感じがしたが、折角の人材を是非私達の力になって頂けるよう、皆さんのご協力を心からお願いいたします。

日野さんの「説明の仕方として、小説をイメージしている。小説を読むとき、絵が浮かぶ。あれもこれもではなくて、好きな物を選ぶ、ゆとりを持って」の締めの言葉がさすがだと思いました。(宮本)

8月22日、午後の集いに先立って、午前中県立美術館で「ステキな視界 新たな世界」をプラスαの皆さんのガイドを受けて、7名の方が鑑賞しました。


主な内容


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