地域差のあるものの全国の各病院・眼科医院でも盛んに取り組まれるようになってきました。
2000年4月9日には、日本ロービジョン学会が発足され、2001年2月現在の正会員登録者数は約550名になりました。この学会の目的は「ロービジョンケアに関する研究」で、眼科医、視能訓練士、看護婦(士)など眼科スタッフ以外の多種の医療従事者、教育、福祉・保険担当者や企業の方々からも研究や症例が報告されています。
今年4月22日(日)に開催された第2回日本ロービジョン学会学術総会では、点字絵本「よーいどん!」を手がけられた、漫画家の赤塚不二夫先生と、森下清文先生との特別講演が印象的でした。
赤塚不二夫先生は、1998年食道ガンの手術を受けられた折、入院先でテレビに映った眼の不自由な子供さんを見て、「僕の漫画で笑わせることができないだろうか」と思われたそうです。そして、この点字絵本「よーいどん」を考えついたとの事でした。
この点字絵本は従来なかった発想で大きな反響を呼びました。その特徴は点字の部分は見えない子が読んで、漫画は見える子が教えるという視覚障害者と健常者が一緒になって楽しめるという点です。そして現在第2段を製作予定とのこてでした。
まだご覧になったことがない方も、機会がありましたら是非手にとって読んでいただきたいと思います。
今回は、ロービジョン学会を取り上げましたが、その他にもいろいろな動きがみられます。
次回は、その動きをご紹介していきたいと思います。
「日本ロービジョン学会」事務局:
〒701―0192 倉敷市松島577 川崎医科大学眼科学教室