アイパートナーの活動報告 前川 賢一

視覚障害者生活訓練サービス機関として設立した、「特定非営利活動法人アイパートナー」も年度としては第2期に突入しました。当法人の大きな特徴は、訓練を希望する眼の不自由な方の生活地域まで歩行訓練士が直接赴いて諸訓練を実施する点にあります。また、訓練の内容は多岐にわたり、白杖歩行にとどまらず、日常生活訓練(調理、掃除、裁縫、洗濯、アイロンがけなど)、コミュニケーション訓練(コンピュータ、点字など)などなど、必要とされる項目に関しては、その殆どを網羅しているのではないかと自負しております。

開設当初、訓練を受けてくださる方は1週間に8名、のべで10名でした。

5月1日現在で18名、7月には24名以上になる予定で、比較的順調に進んでいるのではないかと思います。当面1時間三千円の有料サービスで成り立っておりますので、自己負担いただかなくてはなりません。それにもかかわらず、それだけの人数の方が訓練を受けられ、しかも開設以来中途で訓練を中止する方もいらっしゃらないということを、やはり重々しく受け止めています。これだけ必要性がある訓練をいつまでも個人負担でしか受けられない現状のままではいけないということを、各地域での訓練実績を根拠にして各市町村に訓練形態を損なうことなく事業化、つまり予算化いただき、視覚障害者の生活の自立にむけてのサービス等が、すべて個人負担にならないように努力をしていきたいと思っています。ただ、これはむしろ私だけが訴えていくのではなくて、訓練を受けていただいた方、当法人のサービス内容、歩行訓練士の専門性をご理解いただける視覚障害者ご自身の声を市町村にあげていただくのが最も大切なことで、効果も絶大だと思います。

Q、訓練て 厳しいですか?

A、それはご心配いらないんじゃないかと思いますよ。けっこうフレンドリーに訓練やってると思いますよー。

 Q、これは教えたいっていう工夫、何かないですか?

A、味噌汁の味噌を入れるのに苦労されてる方がけっこういらっしゃるんですよね。これねえ、一概に言えませんが、フォークの使用をお試しください。スプーンより、量も明確で残すことなく鍋に味噌を落とすことができますよ。

Q、訓練の時間帯って決まってますか

A、訓練は、いつなんどきでも受け付けております。ちょっと要領の良い方は、訓練ついでに買い物や夕ご飯など自分の生活にそのままいかしちゃうんですよ。

ページ数の関係で、前川さんからいただいた原稿を割愛し、編集させていただきました。

特定非営利活動法人アイパートナー

理事長 前川 賢一

視覚障害者生活訓練等専門指導員(歩行訓練士)



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