*眼球運動訓練講習会の報告

11月30日(土)、12月1日(日)の二日間、静岡県眼科医会による目の愛護デーの行事として、ロービジョン(以下LV)ケアについての講習会と実習が行われ、REVIネットスタッフの尾崎・一尾が盲学校の岩本・森崎両先生とともに参加してきました。講師は両日とも国立函館視覚障害センターの山田信也氏。LV者の眼球運動訓練を開発した先生です。

一日目の講演は先生の構築した『LV訓練ガイドライン』に沿ってLVケア全般について、その心構えから具体的方法までの講演。

二日目は当事者と家族や支援者を対象に、牛乳パックを使った眼球運動訓練の実習と拡大読書器の《船酔いしない》使い方練習でした。

視野がごく狭い方でも、自分がその視野を意識し適切に眼球を動かせば、使えるのです。残存視野2度の人でも字が書けたり、全盲と言われた人がわずかに残った周辺視野に気づき、それを意識することで視覚を使って歩けたり・・の実話をお聞きし、人間の能力の可能性の大きさを知らされました。

拡大読書器では、ほとんど練習する機会も無く入手し、「長い時間使えない機械だ」と言う声をよく聞きますが、でも、練習無しでは使えなくて当然なのです。山田先生のプログラムではまず「書き」から入り、十分な書き練習を毎日行います。すると、X−Yテーブルの使い方、視線の持っていき方に習熟し、次に「読み」に移ったときスムーズに長時間使用できるとのこと。実際に練習用チャート実習し、この練習方法の有用性を実感しました。

眼球運動訓練も読書器使用も、@よい指導者がいること、A本人が自分の意思を持って家で練習を繰り返すことB定期的な通所をすることが重要と思いますが、残念なことに今の三重県ではとても対応できる状態にありません。地域格差は大きい!

国立視力障害センターのような施設と専門指導員がいてほしいとつくづく思いました。

(一尾)


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